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過去のユメ 

これが夢だということは分かっていた。
都合よく目覚めることが出来ればどれだけ楽だろうか。
 まだ、俺が今よりもずっと馬鹿だったときの記憶。
 所謂、反抗期と呼ばれる次期のことだ。何もかもに嫌気が刺し、あれこれ言ってくる家族のことが鬱陶しかった。俺を心配して付いてくる妹が煩わしかった。放っておいてほしかった。

 あのときも、学校が終わって家に帰りたがらない俺を心配した暦は
俺の後をついてきていた。

「付いてくるなよ」

 思い返せば、かなり酷い言草だった。暦は昔から淡々としていたから分かりづらかったけれど、普通にショックを受けていたと思う。それすら当時は思い至らなかった。そんな自分勝手な態度、考え方が結局自分の首を絞めることになった。

 帰り道から外れた道路。暦を振り切りたかった俺は暦が油断したのを見計らって赤信号を突っ切った。住宅街からは離れているが、見通しの良いその道路は大型の車がかなりの速度で行き交っている。ちょうど大型車が来ているタイミングで反対車線に行き、暦が戸惑っているうちに姿を眩ますつもりだったのだ。

―――――浅はかにも

 激しいブレーキ音、金属が、硝子がひしゃげる音…衝突音。振り返って俺が見た物は車に衝突し吹き飛ばされ、ボロボロになって動かない妹の姿だった。俺を追いかけようとしたことくらい、わかる。その後のこと半ばパニックになっていたので、俺は警察に囲まれ、走り去る救急車を見ながら泣き叫ぶだけだった。
 緊急手術が終わり、面会謝絶の病室前。セレナの糾弾も、両親の深刻な顔も、集まってきた暦のクラスメイト達の顔が今でも脳裏に焼き付いている。泣きそうなドライバーのおばさんの顔もだ。全部、俺が招いたことだった。そんな気が無かっただって? その可能性をわかっていたのにやったのだ。

――俺は、暦を殺そうとした――

 その事実はいくら時が経とうと変わらない。薄れるはずもない。
暦は気にしていないという。セレナも「もう過去の事ですわ」と持ち出すこともない。だけど、俺は今でも囚われている。自分で自分を許せない。
 目を覚ませば、そこは就寝した時と変わらず自分の部屋。
隣で丸くなっていたフォルンが俺の覚醒に気付いて欠伸と共に立ち上がる。
夢の内容が最悪だったせいか、頭は冴えている。

「―兄さん、もう朝なんだ」

 扉の向こうで妹の声がした。いま行くと返事をして立ち上がる。
もう繰り返さない。この決意だって、自分勝手な一人遊びなのはわかっているけれど。俺は家族を…こんな俺を大切にしてくれる妹の気持ちを裏切らない。
 今日もトラウマに押しつぶされそうになる自分に道化の仮面をつけて、俺は朝食へと向かうのだった。
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